中国ではじつに8割以上の人がキャッシュレスで支払いするため、現金しか対応していない店舗は集客の機会を損失しています。
しかし、どの支払い方法に対応すれば中国人を集客できるか分からないインバウンド担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では中国人がよく使用する支払い方法について解説するとともに、キャッシュレス支払いを導入する方法や中国インバウンド市場の現状などを紹介します。
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中国人の8割以上がキャッシュレスで支払い

一般社団法人キャッシュレス推進協議会が発表した「世界主要国におけるキャッシュレス決済比率(2022年)」によると、中国のキャッシュレス決済比率は83.5%で、韓国の99.0%に次いで世界で2番目に位置しています。
日本でもポイント還元事業を展開するなど、キャッシュレス決済の普及に向けた取り組みが実施されましたが、36.5%にとどまっています。この数字を見ても、いかに中国がキャッシュレス先進国であるかが分かります。
日本政府観光局(JNTO)の「外国旅行の動向(中国)」によると、中国でキャッシュレス決済が浸透した背景には、中国で最も広く使われているクレジットカードである「銀聯カード」の普及が関連しています。
中国では携帯番号がデジタルIDとして機能し、個人の信用情報(信用スコア)と瞬時に照合されます。
これにより決済や予約、シェアリング、さらにはビジネスシーンにおける融資に至るまで、信用の必要なあらゆるサービスが即座に実行可能となっており、社会生活全般に浸透しています。
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中国人がよく使う支払い方法3つ

中国本土ではスマホ決済が社会インフラとして浸透している一方、高額決済や海外旅行保険が付帯するクレジットカードの利便性から、「銀聯カード」も依然として根強く利用されています。
ここでは中国人がよく使う支払い方法を3つ紹介します。
Alipay/支付宝(モバイル決済)
Alipayは中国で最も普及しているモバイル決済の一つで、アリババグループの関連会社であるアント・グループ(Ant Group)社が運営しています。
モバイル決済(QRコード決済)には主にユーザースキャン方式とストアスキャン方式の2つの方式があり、Alipayはどちらにも対応しています。
ユーザースキャン方式は、店舗が提示するQRコードを消費者が読み取って決済する方法で、ストアスキャン方式はユーザーの(スマートフォンなどに表示された)QRコードを店舗が読み取って決済します。
WeChat Pay/微信支付(モバイル決済)
WeChat Payは中国の大手IT企業・テンセントが開発したメッセンジャーアプリ「WeChat(微信)」内にある決済機能です。Alipay同様、ユーザースキャン方式とストアスキャン方式の2つの方式に対応しています。
WeChat Payは、決済専用のアプリとしてではなく、中国で月間13億人以上が利用する国民的チャットアプリ「WeChat(微信)」に内蔵された決済機能として発展しました。
そのため、日常のコミュニケーションや情報収集のためにWeChatを活用しており、その流れでシームレスに支払いを行います。
友人間の口コミや企業の公式アカウントからの情報発信がそのまま購買に直結しやすく、他の決済サービスと比べて「つながり」を起点とした消費が広がりやすいのが最大の特徴です。
日本国内においても、大阪・関西万博で完全キャッシュレス化を支える決済手段の一つとして採用されるなど、その存在感を示しています。
銀聯カード(クレジットカード)
銀聯(ぎんれん)カードは中国銀聯が発行する決済カードで、「UnionPay(ユニオンペイ)」の愛称で親しまれています。中国のキャッシュレス決済の先駆け的な存在で、幅広い年齢層に普及しています。
中国銀聯では後払い式のクレジットカードも発行されていますが、中国国内ではデビットカードの方がより一般的に利用されています。累計発行枚数は60億枚を超えており、世界で最も発行されているデビットカードと言われています。
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中国人集客にキャッシュレス支払いを導入するメリット

訪日中国人の多くは、スマートフォン支払いを前提に行動します。
中国人の決済ニーズに対応することで機会損失を防ぐだけでなく、客単価が向上するなど店舗にとって多くのメリットをもたらします。
ここでは訪日中国人を集客するにあたり、キャッシュレス支払いを導入するメリットを5つ紹介します。
「現金がない」を理由に諦めさせない
インバウンド客の多くは、滞在中に必要と考える最低限の日本円しか両替しない傾向にあります。
そのため、現金払いしか対応していない場合、大きな機会損失を生んでいる可能性があります。たとえば、訪日中に「食べたい」「欲しい」と思っても、現金がないという理由で購入を諦めてしまう可能性もあります。
一方、クレジットカードやスマホ決済を導入していれば、滞在中の予算を心配する必要がなくなるため、高額な商品に対しても購買のハードルが下がり、財布のひもが緩む傾向が見られます。
売上データ(取引履歴)を自動集計できる
中国人に限らず、インバウンド客との間では金銭授受のトラブルが起こることがあります。現金(紙幣)でのやり取りは記録が残らないため、紛失や盗難、間違いが起きても経緯を追跡できず、補償も期待できません。
キャッシュレス決済であれば、すべての取引がデータとして保存され、トラブルが発生した際にも明確な証拠となり、金銭授受の透明性が向上します。
面倒な現金集計が不要になる
店舗運営において、日々のレジ締めは時間とコストのかかる作業の一つです。
売上データと手元の現金を照合し、一致しない場合は何度も数え直さなければなりません。この作業に1時間以上を要すこともあり、結果として余計な人件費が発生しているケースも少なくありません。
キャッシュレス決済を導入することで、釣銭の準備や現金を数える手間が削減されるため、レジ締め作業が迅速化します。
その結果、業務効率が向上して人件費を節約できるだけでなく、スタッフは売上に直結するコア業務により多くの時間を割けるようになるでしょう。
現金管理のリスクとコストを削減できる
現金管理は、健全な店舗運営における課題の一つです。強盗被害のリスクはもちろんですが、従業員によるレジの空打ちや盗難といった内部不正の可能性もゼロではありません。
キャッシュレス決済を導入すれば、店内に多額の現金を置かずに済み、万が一強盗に入られたとしても被害額を最小限に抑えられるでしょう。
また、従業員が現金に触れる機会が減ることで不正の余地がなくなり、お互いを信頼して働けるクリーンな環境づくりにも貢献します。
銀行への入金作業が不要になる
日々の売上管理は、精神的にも物理的にも大きな負担を伴います。閉店後に多額の現金を店内に残せば盗難のリスクがあるものの、夜間に金庫へ預けにいくのも、道中で犯罪に巻き込まれる危険が伴います。
キャッシュレス決済を導入すれば、売上金は自動的に指定の銀行口座へ振り込まれるため、スタッフが危険を冒して現金を運ぶ必要がなくなります。
結果として、銀行入金にかかっていた時間や労力も大幅に削減できるのです。
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中国人集客にキャッシュレス支払いを導入する方法

実際に中国人がよく使う決済手段を導入するには、どうすればよいのでしょうか。
決済代行会社経由で導入する
まずは、決済代行会社(PSP)と契約する方法です。多くの場合、1社と契約するだけで、国内外のクレジットカード、電子マネー、QRコード決済(Alipay、PayPayなど)に一括で対応できるようになります。
売上の入金管理の窓口がすべて一本化されるため、店舗側の手間が最小限で済むのが最大のメリットです。
専用の決済端末が提供(貸与)され、手軽かつスピーディーにキャッシュレス決済を導入したい店舗に適しています。
POSレジシステムを通じて連携する
POSレジの「会計機能」と、決済代行会社の「決済機能」をシステム的に紐付ける方法もあります。
Alipayや銀聯カードに対応した決済代行サービス(例:Airペイ、stera、Squareなど)の多くは、主要なPOSレジ(例:Airレジ、スマレジなど)との連携機能を提供しています。
POSレジの管理画面や公式サイトに、「連携サービス」「決済オプション」といった案内があるので、Alipayや銀聯カードに対応している決済代行会社(Airペイ、スマレジ・ペイメントなど)を探し、連携したい決済サービスに申し込み、審査を受けます。
最大のメリットは、POSレジでの会計処理と決済が連動することです。
レジで打ち込んだ金額が自動で決済端末に反映されるため、金額の二度打ちが不要になります。これにより会計ミスを防ぎ、レジ締め作業の負担を大幅に軽減できるため、オペレーションの効率化が期待できます。
中国人のインバウンドの現状を知る

中国人集客を成功させるためにも、最新のデータに基づき、現在の中国市場の回復状況と消費動向を詳しく解説します。
訪日中国人数は国・地域別「1位」
コロナ禍で長らく低迷していた訪日中国市場ですが、2024年に著しい回復を遂げています。
日本政府観光局(JNTO)によれば、2024年の訪日中国人数は前年比で約287%の698.1万人(前年242.5万人)に達しました。2025年に入ってもこの勢いは続いており、1月〜9月の総数ですでに748.7万人を記録しています。
旺盛な訪日旅行ニーズと航空便の供給増を踏まえると、中国は今後もインバウンド回復の主要な市場であり続けることが期待できます。
<参照>日本政府観光局(JNTO):訪日外客統計
訪日消費額も国・地域別「1位」
訪日数だけでなく、訪日消費額においても中国が国・地域別で1位の1.7兆円を記録し、コロナ前とほぼ同水準まで回復しています。
この背景には客単価の大幅な上昇があり、2024年の一人当たり消費額は約27.7万円と、2019年比で3割増となりました。個々の旺盛な消費意欲が、客数の回復の遅れを補い、市場全体を牽引していることが分かります。
支出の内訳を見ると「買物代」が43.1%と最も多く、次いで「宿泊費」(26.4%)、「飲食費」(18.0%)と続いており、幅広い分野で消費が行われています。
<参照>観光庁:インバウンド消費動向調査
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まとめ
8割以上の中国人はキャッシュレスで支払いするため、現金しか対応していない店舗は機会損失をしている可能性があります。
訪日中国人の集客を強化したい場合は、「Alipay」「WeChat Pay」「銀聯カード」に対応するのが必須と言えるでしょう。
また、中国人は口コミを重視する傾向にあり、口コミ対策も重要な施策の一つで、「口コミコム」はインバウンド集客と口コミの管理・分析の両方を対策できるツールです。
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