「口コミコム」で実現した、飲食店の自走型マーケティング戦略 〜効果を実感できる MEO対策の新しいアプローチ〜

執行役員 バックオフィス担当 北田様

お話を伺った方:執行役員 バックオフィス担当 北田様

現場への寄り添いと日々の積み重ねを重視したバッグオフィス運営

御社はどんな会社でしょうか?

株式会社haveは、飲食店の企画・運営・コンサルティングを行っている企業です。

メインブランド「potto」では、”カラダにイイ、ココロにイイ。”をテーマに、大阪で食堂カフェpottoなどを8店舗展開しています。

また、「個人がメディア化」する時代に合わせ、お店の個性・メッセージを明確に提供していくことを目標に、専門業態の飲食店もpooupstoreを含め5店舗を開発してまいりました。

北田さんの普段の業務を教えてください。

入社後は3年間、実際に店舗でホール業務を行ったり、マネジメント業務に携わったりしてきました。これらの店舗での経験から、現場に寄り添ったバックオフィス業務の運営を心掛け、現場では何を求めていて、何を取り除くことで効率化ができるかを考えることができています。

北田さんは、これまでにどのようなキャリアを歩まれてきたのですか?

当社に入社するまでには、サービス業界や人材業界などで働いていました。

飲食業界は当社が初めてだったのですが、お客様との距離が近く、日頃の行いの積み重ねが売上につながることを実感しています。

製造業、サービス業、小売業が組み合わさっているのが飲食業の面白さだと思います。その中で独自のブランドを作っていくことに大きな魅力を感じていますね。

顧客との接点を広げるためのオンライン戦略

御社のマーケティングやプロモーションについて教えてください。

「potto」というメインブランドの展開が中心となっていますが、飲食業界においては6〜8年が1つのブランドの寿命とされており、pottoは今年で12年目になります。

そんな状況の中、pottoを発展させながら、同時に新しい業態である「パスタギャラリー」等を育てていくことに注力している最中です。

マーケティングの最前線は現場であり、実際の店舗で得られる感覚や情報が何よりも重要だと思っています。また現在においては、オンライン上でのお客様との接点も同じように重要です。

現場に関しては、人によって、受け取り方のばらつきがあります。そういった情報に具体性や根拠を持たせるために、オンラインを上手く活用していくことで、補完させ合いながら進めています。

オンラインでのマーケティングに関して詳しくお伺いさせてください。

以前はグルメ媒体への広告費をどれだけ出すかが、マーケティングにおける主な選択肢でしたが、時代の流れとして消費者の選択肢が増えてきています。そのため現在はGoogleマップやSNSにも注力しています。

SNSに関しては、我々の強みである「ビジュアル」が生きるInstagramを主に活用しています。主にリール動画の定期的な投稿、そこからtiktokへ流入させることで来店を促進する流れを構築しています。加えて、既存のお客様向けへの情報提供を目的に、定期的な発信を行なっています。

検索ボリューム重視からコンバージョン重視の対策へ

MEO(マップ検索エンジン最適化)はいつ頃から意識していましたか?

4年前くらいから飲食関連の展示会などでMEOをサービスとして展開する企業を目にするようになり、MEO対策を意識し始めました。

当初はまだ情報がバラバラな印象があり、今動くと変な情報を掴んでしまうのではないかといった疑念があり、一旦サービスの導入は見送りました。その後コロナ禍が明けた頃、改めて弊社の代表とMEOについての検討を始め、導入サービスを探し始めました。

弊社サービス導入のきっかけは何だったのでしょうか?

色々なサービスがありすぎて正直効果の違いが分かりにくいと感じつつ、とりあえず他社のサービスを導入してみましたが、効果を『どの指標』に捉えるべきなのかが不明確で、焦りと迷いの中で動いていた感じでした。何をすれば、何がどう変わる、という部分がわからないため、次の手が考えられない状態が続きました。

契約更新のタイミングで改めて他のサービスも検討する中、movさんと出会ったのは展示会だったと思います。

今までのMEOで考えていたものとは異なり、特定の検索ワードの上位表示ではなく、幅広いワードを散りばめて「本当にお店に来てくださる人」の数を増やしましょうといったアプローチ方法をご紹介いただきましたが、当初は正直これで上手くいくのかな?と疑っていました(笑)。

とはいえ、既存のツールでは成果がでていなかったこともあり、違うアプローチを試してみようと思いました。今までの概念とは異なるアプローチだったので当社の代表を説得するのは苦労しましたね。笑

どのように説得されたのでしょうか?笑

当時のツールでは、母数の多いKWで検索上位を獲得すると閲覧者数は伸びますが、お客様が本当に探しているニーズとの関連性が薄く、本当に来店につながっているかは疑問で、結果もでてませんでした。

検索ボリュームで判断するのではなく、我々のお店にきてくださる方は何と検索されて来店されるのかを理解した上で、適切な検索ワードを抽出、訴求することで、コンバージョン率を上げましょうと説得しました。

「口コミコム」のデータで見えてきた、口コミの質の重要性

実際に「口コミコム」を導入してみていかがでしたか?

2023年8月ごろに導入したので、現時点で1年半くらいですね。最初の1年は情報の発信を通じて、適切なキーワードを強化するという方針でした。なので定期的に投稿するための「繰り返し投稿機能」がありがたかったです。

1点面白い発見として、「繰り返し投稿」を戦略的に途中で止めた店舗があるのですが、やめて数ヶ月で投稿を強化する前の検索キーワードに戻りました。定期的な投稿にはしっかり意味があることの証左でしたね。店舗ごとに適切な施策を打ちながらPDCAを回すことで、施策の手応えを感じられるようになってきたので、やっている方向性は間違っていないと感じています。

「口コミコム」のデータから得られた気づきなどはありますか?

1年半ほどの利用を通して各種データが溜まってきてわかったことですが、閲覧者数が上がっている、かつ来店者数も上がっている店舗は口コミの評価が高く、逆に閲覧者数が上がっていても来店者数が変わらない店舗は口コミの評価が悪いということです。消費者が閲覧をしてから来店する店舗を決定する際に、口コミの質の高さが離脱防止につながっているのだと思います。

 

※良い口コミを獲得できている店舗の実際の実績推移(上段のグラフは「閲覧者数の月別推移」、下段のグラフは「来店客数の月別推移」)

素晴らしいお取り組みですね!

最初は疑ってたんですけどね。笑

店舗でお客様にカードをお渡しして直接感想を書いていただく取り組みなどを行ったりと、日々改善を続けています。

口コミを集めると言っても、「丁寧かつフレンドリーなコミュニケーションで良好な関係構築を目指す」接客の一環として取り組んでいます。接客業ですのでキホンだとは思いますが、そうした関係構築をする中で口コミを依頼すると、依頼もしやすいですしお客様の満足度も高まっていると思います。

口コミがどんどん色々な場所で広がりを見せていますね。

口コミコムで見れるQSCA分析、ポジネガ分析は会社全体で確認しています。社内会議で提出する資料には「口コミコム」の画面のスクショが貼られています。笑

※実際に社内会議で提出された資料(右上のQSCAが口コミコムのスクリーンショット)

同じS(Service)に関する口コミであっても、お店によってネガな部分が「仕組面」なのか、「接客面」なのかとちゃんと異なるのが面白いなと。現場に改善策を落とし込む際に、口コミをベースに伝える事で、納得感をもってくれます。

弊社の強みである「インバウンド」へのお取り組みの感触はいかがでしょうか。

インバウンド対策すべき店舗においては、多言語投稿でサポートいただいていますし、外国語圏の方に対する口コミのお声がけも行なっています。

ある店舗ではほとんどが外国語の口コミであり、お店の評価もかなり高い値となっており、閲覧者数や来客数の増加を感じています。まずはGoogleマップでできることを最大限行なった後に、御社が正規代理店をしている「大衆点評」の導入などを検討し、インバウンド対策を次に進めていこうと思っています。

最後に、今後の展望や弊社サービスへの期待を教えてください。

UIやUXが良く、見たい情報が探しやすいとともに機能のアップデートも早いので、ユーザーとしてとても安心して使えます。

サービスの利用を通じて得られたインサイトを見て、どんな対策をするかといった意思決定を行うのは、ユーザーである私たち自身です。今までどおり、対策に対する助言、アップデート情報をいただければと思います。

また、事業者にとって「Googleマップ」は未知の存在に等しいです。取り組みを進める上で「Googleという媒体が何を重視しているのか」、「今後どのような流れになっていくか」などをベースに、対策を講じることで本質的な打ち手が打てると考えています。最新の情報や解釈は御社ならではだと思いますのでそこに期待しています。