都市部も郊外もインバウンドも。口コミコムでMEO対策を推進。
お話を伺った方:営業本部/営業部 販売担当マネージャー 水谷 泰次郎さん
デジタルマーケティングを推進する中でGoogleマップに注目
まず、御社がどんな会社なのか、また、水谷さんは普段どのような業務をされているのか、伺ってもよろしいでしょうか。
平城苑は1970年創業以来、和牛の仕入れにこだわり続けてきました。美味しさを追求するためにたどり着いたのが、和牛の一頭買いです。自社で加工センターを持ち、生産者がまごころ込めて育てた和牛を余すことなく使い切るようにしています。現在では焼肉だけに留まることなく、和牛のオールラウンド・カンパニーを目指し、ステーキやハンバーガーなどの新たな業態や、EC販売に取り組んでいます。
私は営業本部に所属し、全店舗を対象としたマーケティング施策の立案から実行までを担当しています。具体的にはGoogleマップ、SNS、グルメサイト、また広報が作成したプレスリリースの最終チェックを行っています。
元々、平城苑ブランドは郊外のお店が多く、チラシが主なマーケティングの手段でした。都市型店舗はグルメサイトをメインに集客していましたが、昨今の消費者志向の多様化から集客効果の変遷も感じ、費用対効果をより考える必要があるため、別角度の施策も含めたデジタルでの集客を強化する必要性を感じていました。また、当たり前ですが、「インバウンドの方向けの情報はデジタルでないと届かない」という事実もあります。
私が担当したタイミングで、デジタル領域のマーケティングを本格始動しました。これまでのキャリアでこの領域の経験があったわけではないので、勉強するところから始めました(笑)。
デジタルマーケティングを強化するにあたり、Googleマップ、MEO対策に着目された理由を教えていただけますでしょうか
私が担当する前は、MEO対策は外部に委託していました。しかし、高額かつ、十分な対策がとられてなかったと感じていました。またその当時、会社としてGBPの管理にはルールがなく、整理ができていませんでした。そのような状態から、不要なアカウントの削除、情報整備や拡充に1年ほどかかりました。その後、ツールも導入していたのですが、UI/UXに不足を感じていたので、他のツールを導入したいと検討していた中で、口コミコムに出会いました。
他の会社からも提案を受けましたが、とにかく工数を削減したかったため、口コミコムの「複数のグルメサイトとの情報連携」はとても魅力的でした。グルメサイト数×店舗数だけ更新しなければいけないことで時間を多く取られていましたので。
また、導入前にカスタマーサクセスの方の支援内容を聞いたところ、サポート面も含め満足度も高そうかなと思ったことが導入の理由になります。
口コミに対する考え方はいかがでしたでしょうか
以前は、お客様の声を聞く手段は紙のアンケートのみでした。月に少なくて15件、多くて30件くらい集まりますが、紙に書いて提出してくださるお客様は平城苑のファンの方であることが多く、基本的には応援や良いことが書かれていました。そのため、お客様が不満に思っている具体的な点の把握とその改善が十分ではなく、見て終わり、という状態でした。
Googleマップには良くも悪くもお客様の「生の声」が集まってきます。しかし、口コミコム導入前は社内でGoogleマップの口コミを見ていた人はほんの一部でした。口コミを集約して店舗オペレーションの改善を進めたいという思いもありましたので、口コミコムで口コミが一覧で見れ、いろんな確度で分析できるのはとても良いなと思いました。
口コミコムでMEO対策、口コミを通じた改善サイクルを推進。顧客満足度に寄与。
口コミコム導入後のお話を聞かせてください。まずは工数削減の部分教えてください
工数削減は期待通りです。口コミコムでGBPもグルメサイトも一括で店舗情報を管理することができています。Googleマップでの投稿は全店舗2日に1回投稿していますが、一括投稿の機能を用いているのでかなり助かります。情報整備も投稿も、各ブランド1店舗分の作業で済みますから、30分の1くらいは工数削減できていると思います。
口コミコムで口コミの管理・対策を始めたことで変わってきたことはありますか?
私自身、口コミは毎日チェックしています。口コミコムからメールで通知が飛ぶようになって、社内の認知も進み、口コミを見てくれる人が増えてきています。条件に合う口コミが入ったら通知する「絞り込み条件通知」が便利ですね。また、毎日見ていると、口コミ数、口コミの評価と売上が連動していることがわかってきました。
特にあるお店では、スタッフに対する口コミをもとにサービス改善をして、だいぶ変わってきました。Googleマップ上で悪い口コミが書かれるとすぐにわかるので、すぐに指摘を入れることで、迅速な改善サイクルを実現できるようになり、顧客満足度も向上しました。
改善サイクルを体験すると、口コミを主体的に見てくれる人が増えていきますね。全店舗の浸透まで時間かかるかもしれませんが、主体的にPDCAが回る状態を実現したいです。そのためにも、今後口コミ数と評価が売上と連動していることを定量的に数字で示していきたいと考えています。「Googleからの予約が増えた」等、数字としての体感が何よりも重要だと思いますので。
MEO対策の進捗はいかがでしょうか。
MEO対策については、あるお店での仕掛けで大きく成果をだすことができました。エリアの特性、特に近辺のホテルに宿泊されている方がどのような言語圏の方なのかを調査しました。結果、英語圏と韓国語圏が多いことがわかりましたので、我々の強みである「和牛」というキーワードをターゲット言語圏に向けて強化したところ、ターゲット層の来店数が増加しました。キーワードの選定はSEO、MEO両面から検索ボリュームを調査し、「もっと取れるんじゃないか」と仮説を立てたら当たりました。都市型店舗はこの成功体験をもとに、対策を加速していきます。
郊外型店舗に関しては、新しくそのエリアを訪れる人をターゲットに、ランチ需要などのキーワードを対策していきたいです。平城苑ブランドは創業当時から地元の方に愛されるお店を目指し、創業から50年、世代を超えてご愛顧いただいています。お客様の中には「おばあちゃん」に連れて行ってもらったのが初めてで、自分も大人になって家族と通われるという方が多くいらっしゃいます。地元の人に愛されるお店作りを続けながらも、デジタルで新規の集客を加速させていきたいです。
こうした対策については、口コミコムのカスタマーサクセスの担当者が専門的知識を持っています。業務範囲も広い中ですので、頂いた情報やアドバイスはすぐに実行するようにしています。
今後の展望に関して聞かせてください。
▲水谷さん「口コミコムを導入して、口コミを確認するようになった現場スタッフが増えてきました」
自店舗のサービスを口コミで振り返る文化をさらに醸成していきたいですね。文化を浸透させるのには時間がかかると思っていますが、大事なことなのでしっかり進めていきたいです。最終的には主要なアルバイトスタッフさんまで見てほしいと思っています。見られている意識はサービスを提供するにあたって重要ですし、厨房スタッフも客席がどう感じているのか実感してほしいです。
また、今後はもっとインバウンドの集客の仕組み化を進めていきたいですね。コロナ前の話ですが、銀座のお店で大衆点評を活用して、ウォークインでかなり売上をあげることができました。中国人の方の口コミを収集、分析を行って、何に満足されていて、何に不満をもたれるのか、具体的に理解して、他店舗でもこの成功体験を再現していきたいです。そのためにも、訪日外国人の口コミの分析に強い「口コミコム」の機能に期待しています(笑)。また、Googleマップの多言語対策を始めてからは韓国人のお客様も多くなってきています。
来店された外国人のお客様に口コミを集める取り組みも行っています。旅行者の思い出をお店で一緒に作る工夫などをして口コミを書いてほしいとご依頼すると、結構書いてくださるんですよね。
口コミコムでMEO対策を推進していき、都市型店舗も郊外型店舗もインバウンドも、特性に合わせた施策を推進していきます。頂いた口コミを元に、永く愛されるお店作りを継続していきたいです。