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中国で人気のSNS6選!外国旅行で使用するSNSランキングや訪日中国人の集客にSNSが重要な理由など

インバウンド 中国で人気のSNS6選!外国旅行で使用するSNSランキングや訪日中国人の集客にSNSが重要な理由など

今や、私たちの生活において欠かせないSNS。それは中国においても同様ですが、中国では政府によるインターネット検閲システムが存在し、中国国内からはInstagramやX(旧Twitter)などの主要なSNSを閲覧することはできません。

そのため、独自のSNSが巨大な市場を形成しています。

この記事では中国で人気のSNSを6つご紹介します。外国旅行で使用するSNSランキングや訪日中国人の集客にSNSが重要な理由も解説しますので、中国SNSについて興味がある方はもちろん、訪日中国人のプロモーションにSNSを活用したい方はぜひ最後までご覧ください。

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知っておきたい中国SNSの基本知識

中国のSNS事情を理解する上で押さえておくべきポイントが、「グレート・ファイアウォール(金盾)」と呼ばれる独自のインターネット検閲システムの存在です。

このシステムにより、中国国内からはGoogleやYouTube、Facebook、X(旧Twitter)、Instagramといった世界的に主要なWebサービスやSNSへのアクセスが厳しく制限されています。

そのため、中国ではこれらに代わる独自のSNSプラットフォームが巨大な市場を形成し、人々の生活に深く浸透しているのです。

なお、この検閲システムは中国本土で運用されているもので、香港とマカオは対象外となっています。 

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中国で使われているSNS6選

続いて、中国で使われているSNSを6つ紹介します。

1. RED/小紅書:中国版Instagram

REDは中国語で「小紅書(シャオホンシュ)」とも呼ばれており、写真やショート動画の投稿が中心であることから「中国版Instagram」と称されることがあります。

ユーザー層は都市部に住む購買意欲の高いZ世代の女性が中心で、 特に美容、ファッション、そして訪日旅行のような分野では検索エンジン代わりに使うことが一般化しており、ユーザーの意思決定に絶大な影響力を持っています。

さらに、EC機能(ソーシャルコマース)も備えており、投稿で紹介された商品をアプリ内で直接購入できるのが特徴です。情報収集から購買までがシームレスに完結するなど、中国をターゲットとしたSNSマーケティングを実施するうえでは欠かせないプラットフォームと言えるでしょう。

2. WeChat/微信:中国版LINE

「WeChat(ウィーチャット/微信)」は中国の大手IT企業「テンセント」が提供するSNSアプリで、月間アクティブユーザー数(MAU)は、13億人以上を誇ります。

日本のLINEのようなSNSですが、メッセンジャー機能だけでなく、QRコード決済サービス(WeChat Pay)や、公式アカウント、ミニプログラム(ミニアプリ)などさまざまな機能が搭載されている点が特徴です。

REDと同じように、情報収集から決済、予約までがWeChat一つでシームレスに完結できるため、インバウンド集客において極めて重要なプラットフォームと言えるでしょう。

3. Douyin/抖音:中国版TikTok

「Douyin/抖音」はTikTokの中国名で、中国語ではDouyin(ドウイン)と読みます。日本でも若年層を中心に多大な人気を持つ「TikTok」は中国産アプリで、中国で2016年9月よりサービスが提供された後、日本では2017年8月に提供が開始されました。

YouTubeのような動画プラットフォームでは、企画力はもちろん、撮影や編集に高度なスキルと専門的なセンスが求められます。一方、Douyin/抖音ならスマートフォンで撮影するだけで、誰でも簡単にクオリティの高いショート動画を作成できるのが特徴です。

しかし、Douyin/抖音とTikTokは別のアプリなので、中国向けにインバウンド対策をするならDouyin/抖音のアカウントを開設し、運用する必要があります。

4. Weibo/微博:中国版X(旧Twitter)

「Weibo/微博」はテキスト中心のSNSであることから、「中国版X(旧Twitter)」と称されることがあります。さらに、多くの中国人が利用している決済アプリ「Alipay」と提携したキャッシュレス決済の機能も併せ持っています。

Weiboは日本人でもアカウントを開設でき、多くの日本の企業や有名人が、中国を対象としたSNSマーケティングとしてWeiboを活用しています。

関連記事:なぜ中国人は現金で支払いしない?インバウンド集客で対応すべきキャッシュレス決済と導入方法を解説

5. bilibili/哔哩哔哩:中国版YouTube

「bilibili/哔哩哔哩」は中国版YouTubeと称されており、動画再生中にコメントが画面を流れることから「中国版ニコニコ動画」とも呼ばれています。

成長は著しく、2025年第1四半期の決算発表によれば、月間アクティブユーザー数(MAU)は4億3,600万人に達するなど、中国最大の動画SNSと言えます。

中国版TikTokのDouyin/抖音はショート動画がメインであるのに対し、bilibiliは長尺の動画がメインです。商品の魅力やブランドの世界観をじっくり伝えることに向いており、企業のブランディング活動や、訪日旅行の魅力をじっくり紹介するプロモーションに適しています。

<参照>Bilibili:Bilibili、2025年第1四半期決算を発表:総売上高は前年比24%増、調整後純利益は3億6,150万元に到達

6. kuaishou/快手:ショート動画

「kuaishou(快手/クアイショウ)」はショート動画SNSで、Douyin/抖音に次ぐ中国第2の動画プラットフォームと言われています。

愛知県の一般調査報告書「2025 年中国 SNS 市場レポート:経済を動かすソーシャルメディアの力」によると、「快手(クアイショウ)」は地方ユーザーに強く、地方都市・農村部ユーザーの日常を記録する素朴な短動画やライブ配信を中心に発展してきたようです。

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<参照>愛知県:一般調査報告書「2025 年中国 SNS 市場レポート:経済を動かすソーシャルメディアの力」

中国人が外国旅行で使用するSNSランキング

訪日中国人のプロモーションにSNSを使用するなら、どのSNSが使用されているか把握しておく必要があります。日本政府観光局(JNTO)の「JNTO訪日旅行データハンドブック」によると、中国人が外国旅行で使用するSNSのランキングは以下です。

1位:Douyin/抖音(26.4%)

2位:WeChat/微信(25.0%)

3位:Weibo/微博(24.7%)

4位:RED/小紅書(22.6%)

5位:bilibili/哔哩哔哩(17.2%)

6位:kuaishou/快手(10.9%)

この調査から、特定のSNSが突出して利用されているわけではないことがわかります。

したがって、中国人を対象にした訪日プロモーションにおいては、どれか1つのSNSに絞るのではなく、自社のターゲット層や目的に合わせて、これらの主要SNSを組み合わせてアプローチすることが最も効果的な戦略と言えるでしょう。

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なぜ訪日中国人の集客にSNSが重要なのか?

中国向けのインバウンドプロモーションにおいてSNSは必須です。その理由を4つ解説します。

圧倒的な人数にリーチできるから

中国市場のマーケティングにSNSが重要な理由は、その圧倒的な普及率と利用層にあります。

まず、中国のSNS利用率は極めて高い水準にあり、2022年12月時点のデータでは、中国のインターネットユーザー10.67億人のうち、実に95.13%がSNSユーザーであることが分かっています。

10億人以上ものユーザーにアプローチできるSNSは、マーケティングするうえで無視できない存在と言えるでしょう。

<参照>

SNSが日常生活の一部となっているから

たとえば、“中国版LINE”として知られるWeChat/微信は、連絡ツールとしてだけでなく、決済や予約、公共料金の支払いまでできる「スーパーアプリ」として活用されています。

プライベートではもちろん、ビジネスシーンでも常にSNS(WeChatやDouyinなど)に触れているため、企業が発信する情報や広告も、日常生活の中で自然とキャッチされやすく、中国人に情報を届けるためにはSNSが必須のツールと言えます。

旅行の情報収集ツールとして主流だから

近年、日本でも若者を中心に、Google検索ではなくInstagramなどで「#渋谷ランチ」と検索する「タグる」行動が一般化しています。

中国でも同様で、Baidu(百度)といった検索エンジンよりも、RED/小紅書やDouyin/抖音のアプリ内で直接検索することが主流になりつつあります。

その背景にあるのがグレート・ファイアウォールです。

繰り返しになりますが、中国では政府による独自のインターネット検閲システムが存在し、企業やメディアによる公式の情報よりも、KOL(インフルエンサー)や一般ユーザーが発信する「本音のレビュー」を強く信頼する傾向にあります。

訪日旅行の情報収集をする際も、「浅草 抹茶」や「東京 お土産」などとREDで検索し、実際に行った人の投稿を見て、行く店や買うものを決めています。

このように、意思決定に直結しているため、集客において極めて重要なのです。

体験がシェアされ、情報が拡散しやすいから

多くの中国人は、訪日中に体験したことをリアルタイムあるいは旅行直後にSNSへ投稿(シェア)する習慣があります。 

REDへの写真投稿やDouyinでのショート動画投稿など、その体験がポジティブなものであれば、その投稿(UGC)自体が次の潜在顧客へのプロモーションとなります。

こういったUGCによる高い情報拡散力こそが、SNSを集客に使う最大のメリットの一つと言えるのです。

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中国SNSをプロモーションに活用する際のポイント

最後に、中国SNSをプロモーションに活用する際のポイントを2つ紹介します。

シチュエーションから対策を考えよう

中国人にとって訪日旅行は、「日本へ行くこと」自体が強い動機(モチベーション)でした。 まず「日本」という目的地ありきで、「日本に行くから、ついでに富士山や京都を見よう」というように、観光スポットが選ばれる傾向が強かったのです。

しかし、コロナ禍を経て状況が一変しており、タイやシンガポールなど、中国人観光客へのビザを免除する国が増加し、海外旅行先の選択肢が格段に増えました。

その結果、旅行者の意識は「国」で選ぶのではなく、「体験」で選ぶ形へとシフトしています。「日本だから行く」のではなく、「日本の花火大会を体験したいから日本へ」「ドリアンを食べたいからタイへ」といったように、シチュエーションや目的(コト)が訪問先を選ぶ動機になっているのです。

自らの地域が持つ独自の特色や、「ここでしか体験できない魅力」を深く掘り下げ、“選ばれる理由”を明確にアピールしていく必要があります。

「KFS」プロモーションへ対応しよう

「KFSプロモーション」とは、現在の中国SNSマーケティングにおいて、消費者の行動プロセスに沿った主要なフレームワークで、以下の3つの要素の頭文字をとったものです。

  • K:KOL / KOC / KOS(発信者による信頼獲得)
  • F:Feeds(タイムラインによる日常接触)
  • S:Search(SNS内検索による受け皿)

KFSを用いたプロモーションは、これら3つの施策を連動させることで最大の効果を発揮します。

例えば、KOL/KOCで認知させ(K)、その情報がフィードで拡散し(F)、興味を持ったユーザーが検索した際の受け皿(S)もしっかりと整備するという流れです。

現在の中国における主流の施策であり、中国市場を狙う日本の企業や自治体は押さえておくべき戦略と言えるでしょう。

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まとめ

中国では独自のSNSが発展しており、ターゲットによって運用すべきSNSも異なります。

口コミコム」を運営する株式会社movは、業界最大級のインバウンドビジネスメディア「訪日ラボ」を運営しており、「観光」「デジタルマーケティング」分野に関して両軸で支援できることが強みです。

中国市場へのプロモーションを検討している方は、お気軽にお問い合わせください。

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