お店や施設の情報をユーザーに届けるために、欠かせないのがMEO対策です。しかしMEO対策で検索対策したいと考える際に「どんなキーワードを対策したほうが良いのだろう」と悩む方も多いのではないでしょうか。
お店によって選ぶべきキーワードは異なり、間違ったキーワード選定をしてしまうとうまく集客に結びつかないこともあります。
この記事ではMEO対策を初めて行う人向けに、「対策すべきキーワードの選び方」や「具体的な選定方法」などを解説します。
MEOのキーワード選定に悩んだら→MEOツール「口コミコム」で何ができるか見てみる
MEOとは
MEOとは、Map Engine Optimizationの略で、「ローカルSEO」や「マップエンジン最適化」とも呼ばれます。MEO対策は一般的に、Googleマップなどで自社の店舗やサービスを見つけやすくするための施策のことを指して使われます。
GoogleマップやGoogle検索を利用してお店や施設の情報を検索するユーザーが増えている現在、飲食店、小売店、宿泊施設などにおける重要な集客施策として、MEOが注目されています。
MEOについては、「MEOとは？SEOとの違いから対策方法まで、初心者でもわかるGoogleマップ集客ガイド」の記事で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。
MEOのキーワード選定に悩んだら→MEOツール「口コミコム」で何ができるか見てみる
MEO対策においてキーワード選定が重要な理由2つ
MEO対策において重要なのは、「どのようなキーワードで対策するか」という点です。なぜ、MEO対策においてキーワード選定が重要なのでしょうか。
検索結果に表示されなければ見つけてもらえないから
例えば新宿にいて、近くでおいしいランチのお店を探したい場合、検索窓に「ランチ 新宿」といったキーワードを入力するでしょう。これが「キーワード」の役割です。
どんなに魅力的なお店であっても、そもそも検索結果に表示されなければ見つけてもらえません。
例えばランチ営業をしているのに「ランチ」で検索結果に表示されない、または限定商品を販売しているのにその「商品名」で検索結果に表示されなければ来店に結びつきません。
お店の情報から関連付けられたキーワードと、ユーザーが打ち込むキーワードが一致すればするほど露出が増え、多くの来客につながる可能性が高まるため、MEO対策においてはキーワード選定が重要といわれるのです。
検索の意図に、よりマッチさせるため
MEO対策を実施して集客に結びつけるためには、ユーザーの検索意図とマッチさせることが重要です。例えばキーワードを「ランチ 新宿」とした場合、新宿でランチをしようと考えている広い対象にしかアプローチできません。
お昼に新宿で焼き肉ランチを食べたい人は「焼き肉 ランチ 新宿」と検索するかもしれません。その場合には、「焼き肉」というキーワードが対策する語句に加わります。
また、お昼に新宿でリーズナブルな焼き肉ランチを食べたい人は、「焼き肉 ランチ 新宿 リーズナブル」と検索するかもしれません。その場合には「焼き肉」と「リーズナブル」というキーワードが対策する語句に加わります。
このように、ユーザーはさまざまなキーワードを使って検索しています。ユーザーの検索の意図に、よりマッチさせるためにも、MEO対策においてキーワード選定は重要なのです。
MEOのキーワード選定に悩んだら→MEOツール「口コミコム」で何ができるか見てみる
MEO対策におけるキーワードの選定方法
次は、キーワードの具体的な選び方について解説します。
1. 候補となるキーワードをリストアップする
まずは紙とペンを用意して、候補となるキーワードをリストアップします。以下を踏まえて考えるとスムーズにいくはずです。
- エリア： どの地域のユーザーに知ってほしいか
- 業種・業態： カフェ、居酒屋、ビジネスホテルなど
- 商材・商品： どんな商品やサービスがあるか
- 客層： どんなお客様に来てほしいか
- コンセプト： お店や施設の独自性は何か
たとえば宿泊施設の場合、「旅館」や「宿」「ビジネスホテル」「リゾートホテル」などさまざまな類義語があります。「hotel」や「ryokan」などの英語表記も入れるともっとリストアップできるはずです。
そのほかにも、ホテルの場合は以下のようなキーワードが考えられます。
ex. 宿泊プラン、デイユース、朝食付き（朝食ビュッフェ）、温泉、大浴場、露天風呂、サウナ、プール、駅近、送迎バス、駐車場あり、Wi-Fi無料、シングル、ツイン、和室、スイート、オーシャンビュー、夜景、ビジネス、観光、カップル、家族連れ、一人旅、安い、格安、高級、ラグジュアリー、おすすめ、人気 etc.
業種などにもよりますが、まずは100個を目安にご自身のお店や施設の情報からキーワードをリストアップするようにしてください。
2. Googleトレンドでキーワードを検索
リストアップしたキーワードをGoogleトレンドで検索します。
検索してもデータがない場合は、「ここに表示するデータはありません」と表示されます。そもそもそのキーワードを検索しているユーザーが多くないので、対策の優先度を下げてもいいでしょう。
▲Googleトレンドでキーワードを入力してもデータがないと「ここに表示するデータはありません」と表示される 編集部スクリーンショット
Googleが提供するキーワードプランナーでもキーワード調査が可能です。一部の機能はGoogleのアカウントを持っていれば誰でも利用できますので、使いやすさや好みによって使い分けてください。
3. 優先順位を決定する
キーワードをリストアップしてGoogleトレンドで検索したら、優先順位を決定しましょう。
もちろん、十分な余力があればすべてのキーワードを全力で対策するのが理想ですが、効率も悪いでしょうし現実的ではありません。ある程度優先順位を決めることで効率的に取り組めます。
たとえば渋谷に店舗を構える居酒屋の場合、エリアに関しては「東京」や「渋谷」のほか、もう少し範囲を狭めると「ハチ公口」や「センター街」などさまざまなキーワード候補をリストアップできます。
多くの記事では、「競合が多く集客につながりにくい点」を理由に、東京ではなく渋谷、渋谷より宮益坂などと範囲を狭めて対策することをすすめています。
この考え方も間違いではありませんが、キーワード選定においては、特定のキーワードを「除外する」のではなく、「どれから先に対策すべきか」という優先度で判断することをおすすめします。
また、「東京」など広いエリアになると実は対策していないお店も多いので、場合によっては競合が少ないこともあります。
「東京」や「渋谷」などといった広いエリアも、狭いエリアを網羅したあとに、満を持して対策を行うという意識を持っておくようにしてください。
MEOのキーワード選定に悩んだら→MEOツール「口コミコム」で何ができるか見てみる
MEOにおけるキーワード対策の具体的な方法
ここからは、キーワードの具体的な対策方法を解説します。
前提として、看板に書かれていない、または正式名称にないキーワードをビジネス名に追加することは禁止されています。
追加すると、Googleが正しく店舗名を判断できなくなるなどして、その結果、特定の検索語句で検索結果に表示されなくなったり、最悪、Googleビジネスプロフィールが停止されたりする場合があります。
ガイドラインを遵守して対策をするようにしましょう。
また、Googleビジネスプロフィール上にキーワードだけを設定する機能はありません。これから紹介する4つの方法でキーワード対策をしてください。
1. ビジネスカテゴリを最適なものに設定する
Googleビジネスプロフィールの管理画面の「プロフィールを編集」から設定可能
Googleビジネスプロフィールのビジネスカテゴリには、1つだけ設定できる「メインカテゴリ」と、最大9つまで設定できる「追加カテゴリ」があります。
このビジネスカテゴリが最適なカテゴリに設定されていない場合もあり、修正、設定することでキーワードの関連性を強化したり、紐付けたりできます。
たとえば中華料理店とラーメン店の両方に該当するにもかかわらず、カテゴリに「中華料理店」しか設定されていないと、「ラーメン」で検索されても検索結果に表示されない場合があります。
その場合、メインカテゴリに「中華料理」と設定したら、追加カテゴリでは「ラーメン店」と設定するなど、お店の業種がわかる工夫をしましょう。
とくにオープンしたばかりのお店は、ユーザーが店舗情報を提案し、Googleがそれをもとに情報を生成するケースが多くあり、なかには間違って登録されていることもあります。
キーワード対策として、自身の店舗・施設のカテゴリを最適なものに設定するようにしてください。もし該当するキーワードが分からない場合は、同業他社を参考にするのがおすすめです。
2. 投稿に対策したいキーワードを含める
Googleビジネスプロフィールの管理画面の「投稿」から投稿可能
Googleビジネスプロフィールには、ブログやSNSのように情報を発信する投稿機能があります。キャンペーンやイベント情報をアピールする際に対策したいキーワードを含めて投稿すると、検索で表示されやすくなります。
ただ、キーワードを10個も20個も羅列しただけの投稿は避けるべきです。
現在、GoogleはAIを導入してコンテンツを監視しており、キーワードを過剰に詰め込んだ不自然な文章はガイドライン違反と判断されるリスクがあります。今後、AIによる監視はさらに厳しくなる可能性が高いでしょう。
そのため、1つの投稿に含めるキーワードは多くても1〜2個程度に抑え、それ以上に「行ってみたい」とユーザーに思わせるような、自然で魅力的な文章を作成することが推奨されます。
キーワードを羅列しただけの文章は、Googleからも読者からも評価されない可能性が高いからです。
また、キーワード対策を急ぐあまり、1日に何回も投稿するのも避けましょう。場合によっては、そのような行為がスパムと判断される可能性もあります。
実際、「たくさん投稿しているのになかなか検索順位が上がらない」というケースは少なくありません。投稿頻度としては、週に2回程度を目安に継続するのがよいでしょう。
3. メニューなどの情報をしっかり整備する
Googleビジネスプロフィールには、たとえば飲食業の場合メニューを掲載できる機能（サービス業はサービス機能、体験系はアクティビティetc.）があります。
キーワード対策として、店舗や施設で提供するメニュー、サービスはすべて登録するようにしてください。
キーワード対策になるだけでなく、写真で視覚的に魅力を伝えられるので、ユーザーとしてはイメージしやすく来店につながるはずです。
メインではないメニューやサービスもくまなく登録するようにしましょう。
4. 属性情報を適切なものに設定する
店舗や施設のカテゴリ（業種）に応じて、たとえば飲食なら「テイクアウト可」、ホテルなら「ペット可」など、サービスの特徴を示す「属性」が複数設定できます。
この「属性」設定は、「（地名） テイクアウト」のように特定のサービスを含んだ検索キーワードに対して、検索結果に表示されやすくするために有効です。
Googleのアルゴリズム改善に伴い、こうした属性情報が検索結果に影響を与える度合いは高まっている傾向にあります。
属性はGoogleビジネスプロフィールから設定できますが、注意点として、一般ユーザーが回答した情報がそのまま反映されてしまっているケースがあります。
例えば、実際にはテイクアウトに対応しているにもかかわらず、属性が「テイクアウト不可」に設定されていると、いくら投稿機能で「テイクアウトできます」とアピールしても、「（地名） テイクアウト」といった検索で表示されない可能性があります。
Googleビジネスプロフィールの管理画面の「プロフィールを編集」をクリック
「その他」タブで属性を設定可能
【Q&A】ビジネスの説明文にキーワードを入れるのは効果的？
「ビジネスの説明文にキーワードを入れるのがおすすめ」と紹介している記事もありますが、実際には、説明文にキーワードを盛り込むこと自体が検索順位に大きく影響する可能性は低いと考えられています。
説明文はキーワード対策の場所としてではなく、「来店や利用につながるための具体的な説明」を記載する場所として活用すべきです。
たとえば飲食店なら予約の方法、席のタイプ（個室の有無など）、利用シーン（デート、接待など）を、ホテルならチェックイン・アウトの時間、主要駅からのアクセス、温泉や会議室といった館内設備を具体的に記載するようにしてください。
ビジネスの説明文ではキーワードを意識するあまり不自然になるよりも、プロフィールを見た人が「行きたい！」「利用したい！」と具体的に検討できるような、魅力的な情報を提供することを第一の目的にしましょう。
MEOのキーワード選定に悩んだら→MEOツール「口コミコム」で何ができるか見てみる
まとめ
MEO対策において、適切なキーワード選定が重要です。間違った方法でキーワード対策をしても集客に結びつかず、時間の無駄になってしまいます。
効果的かつ効率的にMEO対策を実施したい場合は、ツールの活用を検討するのも方法の一つです。
MEO対策ツールの「口コミコム」は、口コミの管理・分析や、複数店舗の情報一括更新などを通じて、MEO対策にかかる工数を大幅に削減し、効果を最大化します。
MEO対策に本格的に取り組み、ライバルと差をつけたいとお考えなら、ぜひ「口コミコム」をご検討ください。
