「口コミは見ません」という支援先医療機関を変えた、コミュニケーションの秘訣

マーケティング部 部長 木下貴子さん/同部 山﨑洋平さん

お話を伺った方:マーケティング部 部長 木下貴子さん/同部 山﨑洋平さん

SEOだけだと不安定。チャネルを広げてMEOにも注力

まず、御社がどんな会社なのか、また、木下さん・山﨑さんは普段どのような業務をされているのかを伺いたいと思います。そもそもの質問で恐縮ですが、「SDP」とは何の略なのでしょうか?

山﨑さん:

はい。SDPは「スーパードクタープロデュース」の頭文字です。その名の通り、医療のエキスパートとして知られる「スーパードクター」をサポートし、病院の経営支援を行っています。

その中で私たちマーケティング部は、「病院への集患」を包括的に支援しております。具体的には、ホームページ等含めたデジタル施策や、セミナー企画・運営などのリアル施策などを行っています。患者様が医療施設に来ていただくために、支援先の医療現場と連携しながら業務を進めています。

▲SDPジャパン株式会社 木下貴子さん

いろんな施策を実施されているんですね。そんな中で、「MEO」の施策に注目し始めたのには、どういった理由があるのでしょうか。

木下さん:

まずは顕在層の獲得のために、SEOの施策を重点的に行っていました。ただ、Googleのアルゴリズム変更などの外部要因によってトラフィックが上下してしまい、非常に不安定だったんです。「チャネルを拡大して集患を安定させよう」と思い、注目したのがMEO対策でした。

口コミコムを導入する前は、どのようにMEO対策、口コミ対策支援を実施されていたのでしょうか。

木下さん:

情報整備や投稿支援は多少行っていましたが、今考えるとほとんど「アカウントを作成しただけ」の状態でした。医療施設では医師による患者様向けのセミナーを定期的に開催していたので、その情報を発信していたんですが、投稿経由での集客はできていなかったです。全体的に効果が出ていなかったですね。

口コミについてもどうやって対策したらいいのか、見えていなかったです。業界的に仕方ない部分もあると思いますが、辛辣な口コミを書かれてしまうこともあります。そんな中、良い口コミもちゃんと書いてもらうにはどうしたらいいのか、支援先医療施設のスタッフとの連携を深めるためにはどうしたらいいのか、という点に特に悩んでいました。

そんなときに、御社からご提案いただいて口コミコムの導入を決めました。実はそのときに、ちょうど山﨑も入社をしたので、プロジェクトをお願いすることにしました。

▲SDPジャパン株式会社 山﨑洋平さん

山﨑さんはもともと、MEO対策や口コミ対策支援のご経験はあったのですか。

山﨑さん:

元々、前職でもWeb集客周りの業務はやっていたのですが、MEO対策・口コミ対策は未経験でした。Web上から情報をキャッチアップしながら理解に努めたものの、実践レベルに至るまでには限界があったので、御社にはMEO対策のコンサルティングからお願いしました。

支援先医療施設との連携は「医療現場を理解した上でのカスタマイズ」が重要

口コミコムを導入して変わったことはありますか。

山﨑さん:
1つは、口コミコムの情報を定期的に確認するようになったことで、細かく分析する際の時短につながったことですね。担当している施設の場所も専門とする疾病領域もそれぞれ異なるので、詳細な分析・改善施策を行うのが非常に大変なんです。指標とする数値を毎日把握しておくことで、いざ分析しようとなったときの負担はかなり減りましたね。

もう1つは医療施設との連携が大きく変わりました。元々、医師はGoogleマップの情報整備に関してはアンテナがなく、「口コミ対策はしない方がいい」という考えでした。ですが、私たちが対応できる内容も増えたことで、医師から「ここの情報間違ってるよ」と積極的に教えてくれたり、患者様の病院選びの助けになるのであれば「口コミ対策もやった方がいいね」と反応が変わったりする施設も出てきました。これはとても嬉しい変化でしたね。

なるほど、施設側の反応も変わったんですね!支援先医療施設との連携で工夫されたことはありますか。

木下さん:
口コミ対策支援について、事前に各施設の事務長に対して「重視していくこと、対策していくこと」の方向性に対する合意はとっていました。とはいえ、医療現場とのギャップはあるので、山﨑がうまく調整してくれているなと思っています。

山﨑さん:
医療現場だと、「口コミは書きたい人が書いて自然に増えていくもので、声かけなどの促進活動はすべきではない」という考えをお持ちの先生も多いんです。一方で、「口コミを書きたいと思っているが、Googleアカウントの作成方法がわからない」など、適切なフォローを期待される患者様も実はいらっしゃいます。そういった機会損失を防ぐためにも、どのように支援先と連携することが出来るか考えました。

実際に支援先医療施設に足を運んで、スタッフと患者様がどのタイミングでコミュニケーションをとっているかなどを確認しました。その上で、チラシを「壁にポスターとして掲示するのか、置いておくのか」や「どういった案内文にするのか」まで、各病院ごとにカスタマイズし、日々施設側とコミュニケーションをとるというところまでやっています。

そうした甲斐もあって実際に治療を受けた患者様から感謝の言葉などの「良い口コミ」が入って来るようになりました。それらを見た医師からも「良い取り組みですね」と言っていただけることも出てきたんです。今では口コミコムを使って、先生ご自身で口コミを確認、返信をして頂けるようになりました。

木下さん:

元々「私は、口コミは見ません」とおっしゃっていた先生が、今は口コミ返信までしてくださるなど、驚くほどの変化もあり、良かったなと思っています。しっかりとした診療をしている先生は、本当に良い口コミが入りやすいです。そういった口コミを医師が直接対応することで、患者様と医師の信頼関係も深まっていると感じています。

山﨑さん:

全ての病院で施策が上手くいっているわけではないので、今後はこうした事例をもっと増やしていきたいですね。

口コミコムは、二人で施策をやりきるための「必須ツール」

口コミコムを導入して助かったことはありますか。

木下さん:

いま、マーケティング部は私と山﨑の2名体制なんです。SEOやセミナーなどの様々な支援を実施していく中で、支援先医療施設との密なコミュニケーションが必要になります。今後、支援する病院の数が増えていくことを考えると、こうして効率化できることはありがたいですね。

山﨑さん:

情報整備の方は、最初に頑張れば負荷は軽減されていきますが、投稿はツールなしには難しかったですね。投稿は、度々作業が発生します。Googleビジネスプロフィールから全病院の作業をすると、膨大な時間がかかってしまうのですが、口コミコムのおかげで負担軽減できています。便利な機能が揃っていて、助かっています。

また、検索ワード分析も助かっています。各月の推移をグラフで確認できる上、キーワード別でも確認ができるようになっているので、獲得したいキーワードの推移が把握しやすいです。

▲Googleビジネスプロフィールの検索クエリをグラフ化。推移を一発で把握できます。

集客を強化したいキーワードからの集客数も増加していて、施策の効果も実感できています。

今後はどういった施策に取り組んでいきたいですか。

木下さん:

口コミを分析できるほど数が集まっていないので、まずは集めるところからやっていきたいです。また、厳しい口コミが入ったときに、その後の改善に繋げられているのかについても確認していきたいですね。

山﨑さん:

支援先医療施設との連携面では、まだまだできることがあると思っています。例えば、施策の影響力や重要性の肌感覚・温度感が医療施設側に伝わりきっていないように感じます。これは我々マーケティング部からの発信が不十分な面もあると思うので、医療現場の方々へ共有し、さらに強固な支援体制を作っていきたいです。