一括投稿機能で、運用コストが100分の1に!
お話を伺った方:デジタルマーケティング課課長 薮内浩平さん
今回は、Googleビジネスプロフィール導入までの課題や、口コミコムの導入によって得られた効果について、日本ピザハット株式会社 デジタルマーケティング課課長 薮内浩平さんにお話を伺いました。
Googleビジネスプロフィール運用を意識し始めたきっかけ
Googleビジネスプロフィールの運用を意識するまでには、どのような経緯があったのでしょうか。
これまではチラシ・テレビCMといった従来の手法でのプロモーションが主流だったんですが、ここ数年売上が横ばいになっており、新規顧客開拓のためには「何かを変えなければいけない」という問題意識を持っていました。
特にWeb関連でスマートフォンやSNSの普及といった変化があって、消費者と商品・企業とのタッチポイントが増えてきたんですよね。そこで、ピザハットでも2015年頃からデジタルに注力し始めています。
その後2019年くらいから、食べログ・ぐるなびだけじゃなく、Googleで検索して注文するというお客様が増えてきました。確かその頃は、ちょうどGoogleが「近くの〇〇で検索できるよ」とか、「雰囲気でも検索できるよ」みたいなCMをやっていた頃だと思うのですが。
それで分析してみたら、やはりGoogle マップ経由の流入が結構ありまして、しかもCVR(※1)が他の集客方法よりも高かった。これはやってみなきゃということになりました。
※1:CVR…コンバージョン率のこと。サイトの訪問数のうち、何%がコンバージョンに至ったかの割合を示す数値。
Googleビジネスプロフィール導入までにはどのような課題があったのか
Google ビジネスプロフィールは、どういった過程で導入していったのでしょうか。
Googleビジネスプロフィールは、2019年の夏頃から本格的に整え始めました。最初は予算もないので数店舗を手動で運用して、NAP(※2)の統一といった情報整理、写真の追加、メニューの登録などをやりました。
※2:店舗名(Name)、住所(Address)、電話番号(Phone)の頭文字をとった用語。表記が統一されているとGoogleのクローラーに同じ店舗として認識されやすくなるほか、ユーザーの混乱を防ぐ効果もある。
その後、キャンペーン情報の投稿をはじめました。
これが結構手間がかかる作業だったので、効果が出ているのかどうかを把握したいなと思いまして。そこで、キャンペーンの投稿を実施した店舗と、実施していない店舗のCVRを比較しました。
すると、キャンペーンの投稿を実施した店舗の方がCVRが明らかに高くなったんですよね。最初は予算もなかったのですが、それで成果に違いがあるということを証明して、予算をもらえるようになりました。
Googleビジネスプロフィールの運用に関して、何か課題などはありましたか。
最初は数店舗から運用し始めましたが、現在ではピザハットのGoogleビジネスプロフィールは400店舗以上に増えていますので、管理に膨大な作業時間がかかってしまうのが課題でした。
たとえばGoogleビジネスプロフィールの標準機能では、同じ内容を複数の店舗で一度に投稿するといったことはできないので、1店舗90秒とすると、1つのキャンペーンを投稿するだけで400店舗×90秒で合計480分(=8時間)かかります。
口コミや写真も、ピザハット全店舗の一覧を表示するといったことはできないので、ひとつひとつ管理画面を開いて見なければならない。これは手動では無理だな、良いツールがないかな、と思っていたところに口コミコムのお話をいただいて、やってみようということになりました。
実際に口コミコムを導入してみて
今お話しいただいたような流れで、Googleビジネスプロフィール・口コミ管理ツール「口コミコム」を導入いただきました。導入して、何か変わったことはありますか。
口コミコムを導入して、特に投稿については400店舗一気にできるようになったことで、運用にかかっていた時間が短縮できて、5分以内で400店舗の投稿ができるようになりました。元々かかっていたのが480分なので、だいたい100分の1くらいに作業時間を削減できましたね。
投稿って、クリックしていくだけのただの作業で、それだけでは何も生まないわけじゃないですか。それに毎回時間をかけるのはもったいないので、これをツールで解決できたのは良かったですね。
あとは、全店舗の口コミや写真を1画面でまとめて見られるというのがとにかく素晴らしい!これ、Googleビジネスプロフィールで見ようとしたら、一店舗一店舗管理画面を開いて見なければならないですからね。
実際に口コミコムでユーザー投稿写真を見てみると、「買ってくれたお客様がこんなに投稿してくれているんだ」という実感が湧きました。
口コミコムの一覧を見ていくと、関係ない写真もありますよね。
そうなんですよ。写真を見ていくと、ピザハットとは全く関係ない蕎麦屋さんの写真とか、飛行機の写真とかもあって…。そういった写真にすぐに気づいて、Googleに削除依頼を出せるというのはいいですよね。
口コミ一覧・口コミ分析機能の使い勝手はいかがでしょうか。
口コミも全店舗に寄せられたものを一度に見られるので、一気に手間がなくなりました。本当に便利ですね。
口コミ分析の機能もあって、評価や投稿件数の推移も簡単にわかるのがいいですね。
こういった口コミ一覧や分析機能といったツールがあると、キャンペーンなどの効果をはかる際、口コミをデータとして使いやすくなると思います。
たとえば「先週は売上が伸びた」という良い結果があったとしても、商品の形が崩れた、接客態度が悪くなってしまった、といった問題が起きているということもあり得ます。「正しく売れているのか」ということは、売上などの数字からは見えてこないので、口コミを見て効果検証できますよね。
あとは売上に結びつかなくても、たとえば「ソースの味を変える」といった施策は、顧客満足度のためには重要で、そういった施策の効果も口コミに表れてくるんじゃないかと思います。1回でも口コミで炎上するといったことがあったら、それでブランド全体がノックアウトされてしまうかもしれないので、口コミを一気にチェックできる機能は重宝しています。
今後口コミコムをどのように活用していきたいか
今後、口コミコムをどのように活用していこうと考えていますか。
先々、寄せられた口コミに対して返信していきたいですね。
口コミコムの管理画面から返信できるので、評価の低い口コミを見つけたらすぐに返信することができて便利だと思います。
口コミにコメントがついているかどうかでも絞り込めるので、コメントしている人だけに絞り込んで返信する、とかもやりやすいですよね。
あとは口コミ分析機能を、店舗にフィードバックするのに活用しようと考えています。
分析を見ていると、評価の高い店舗は「接客がよかった」「ピザがあったかかった」といった良い口コミが集まっているのに対して、評価の低い店舗は「スタッフの態度が悪かった」「ピザが冷めていた」みたいな口コミが集まっていて、売上も伸びていないというような傾向が見えてくる。
こうしたファクトに基づいてフィードバックできるので、店舗側もそれらを活用しやすくなるのではないかと期待しています。
また、エリアマネージャーやフランチャイジーごとに口コミの評価や件数を比較することもできるので、チェーン展開している企業は品質管理がやりやすくなると思います。
最終的には、店長が自分で口コミを見て返信したり、業務を改善したりといったことができるようになるのが理想ですね。
口コミコムのオススメポイントは?
口コミコムの導入を考えている企業様に、オススメしたいポイントを教えてください。
機能でオススメしたいのは、やはり口コミ・写真の一覧機能と、投稿機能ですね。先ほどお話しした通り、今後分析機能も活用できそうだなと思っています。そもそも、Google マップはGoogle 検索して一番にたどり着く場所なので、「Webの中の店頭」のようなものだと思います。それを管理していないというのは、お店に鍵をかけずに放置したり、掃除もせずにお客様を迎えたりしているのと一緒なんですよね。
もしそうなってしまっているのであれば、口コミコムをオススメします。
たとえばGoogle マップでは、Googleやユーザーが店舗情報を作ることがありますよね。これをオーナー登録せずに放置するというのは、正確な情報を提供できない状態にしているということなので、あってはならないことだと思います。
一方、自分たちがGoogleビジネスプロフィールを開設したのに管理できていないというのも、結局口コミや写真を野放しにしているので、状況としてはオーナー登録していないのとほとんど変わらない状態なのかなと。それでも、オーナー確認していないか、開設したとしても管理していないところがほとんど、というのが現状なのではないかと思います。
そういったお店は、口コミコムを導入したら「ウチはこんな口コミを書かれてるんだ…」とか、新たな発見があると思います。Googleビジネスプロフィールを持っているんだったら、口コミコムはもう問答無用で「ぜひやりましょう」と言いたいですね。