口コミ施策で社内に起きた変化とは。オーダースーツSADAが語る、口コミデータの徹底活用術
お話を伺った方:広報室 高橋さん 馬場さん
お客様の声を聞くことをビジネスの第一優先に
ー御社について、また馬場さん、高橋さんの業務について伺ってもよろしいでしょうか。
弊社は、機械と職人の手によって一着一着丁寧に作り上げられるオーダースーツの専門店です。お客様との対話を大切にし、その方のライフスタイルや個性に合わせた最高のスーツを提供することをコンセプトとしています。
その中で私たちは、広報やマーケティング関係の業務を中心に、プロモーションの施策からシステム周りの調整まで幅広く担当しています。
ー口コミの重要性についてはどのように捉えていますか。
オーダースーツというサービスの性質上、個々のご意見を聞くことは非常に重要なことです。そのため、弊社社長をはじめとしてお客様の声を取り入れようとする文化があります。
その施策として、10年前ほどからハガキを活用した口コミ収集を行っていました。ですが、ハガキはポストへ投函する手間があるためか回収率は比較的低く、サービス評価や改善に繋がる詳細なコメントをいただくことも多いとはいえない状況でしたので、社内でも議論になっていました。
ー口コミコムを導入するにあたって、何かきっかけはありましたか。
Googleマップ上の口コミが増えてきたことがきっかけです。Googleの口コミはお客様が能動的に投稿する内容ですので、お店側が集めるハガキ以上に正直な意見であると捉えています。そうした口コミの把握や分析ができる環境を整備するために、ツールの導入を検討し始めました。
ただし複数店舗を運営しているので、店舗ごとの情報管理や、情報を閲覧・分析するスタッフのスキル育成、情報セキュリティの観点など、自社だけで実施するには課題が多い状況でした。
ー口コミコムを導入いただいた決め手は何でしたか。
まず情報管理の観点で、本部を中心にエリアマネージャーや管理スタッフなど、弊社側の担当者が考えていた活用体制と、口コミコムのセキュリティ等の対応が合致していたことです。
例えばGoogleのガイドラインはかなりの頻度で更新されるのですが、弊社としては正しいルールの下で運用するというのを前提にしたいですし、口コミコムはそれらの規制に対して管理や機能更新がきちんとなされているので信頼できると感じました。
また、口コミコムはサービスを提供する企業として、ユーザーに向き合う姿勢を貫かれているとも思っています。他のツールと比較して管理画面のUIも使いやすいデザインですし、質問や疑問などに対しても、迅速に対応いただけており、他サービスに乗り換える必要がない状態を作ってもらっていますね。
ーありがとうございます。全体的に評価をいただけて嬉しいです。
初めから弊社の要望を100%網羅したサービスは無いと思っていましたので、必要なときに必要なコミュニケーションがとれるかどうかが、ツールを決める際に一番重視したポイントだったかもしれないですね。我々から相談したりフィードバックしたりといったコミュニケーションを、スタート時のやりとりからずっと続けていただいていることに感謝しています。
▲(左から)馬場さん、高橋さん
データを味方につけて店舗改善に繋げる秘策とは
ー口コミの把握や分析ができるようになったことで、何か気づいたことや取り組みの変化について教えてください。
口コミの数と来店者の数は相関しており、口コミの数が多い店舗ほど、来店者数も多くなる傾向にあるようです。実際に口コミを見て来店されたというお客様の声が増えていることもあり、やはり口コミをより多く投稿してもらうことが重要だと分かりました。
まず、口コミの多い店舗が何故多く獲得できているのかの分析と可視化を行い、店舗へ共有しました。口コミを獲得するメリットへの理解が広がり、獲得を積極的に行ってくれる店舗が増えました。
弊社は目指すべき口コミの評価・投稿数を決めて、それぞれの店舗をグルーピングしました(※下イメージ図)。自分の店舗がどのフェーズにいるのかを明確にし、フェーズごとに課題設定や施策の推進ができるようになりました。
▲口コミ投稿数と評価によるグルーピング評価のイメージ図:口コミコム作成
ー口コミ施策を推進していく中で、印象的だったことはありますか。
店舗での成功事例が増え、それに伴ってノウハウが増えました。多様なノウハウを元に、今まで口コミを収集できていなかった店舗でも口コミの獲得量、スピードが向上していきました。また、店長会議や連絡業務においても口コミに関する内容が報告共有されるようにもなり、各所で口コミの話題が出るようになりました。
さらに店舗ごとの改善状況をわかりやすくするため、グルーピング評価の推移(※下イメージ図)を可視化するグラフも共有しています。これによって、頑張った店舗は賞賛される一方で、向上していない店舗がどこなのかが共通認識になり、優先順位がより明確になります。
▲口コミ投稿数と評価ポイントによるグループ評価の月別変動:口コミコム作成
単に「口コミが重要だよ」というのを口頭で伝えるだけではここまでの変化にはならなかったのではないかと思います。口コミコムから取得したデータを元にした比較資料のおかげで、自分事として捉えてくれるスタッフ達が増えました。
ー今後はどのようなことに取り組んでいきたいですか。
実店舗を持っている事業として、Googleマップ上での情報整備はもちろんおこなっていきます。有益な情報も投稿していきますが、店舗の基本情報が精緻ではないと、信頼していただけません。
今後も口コミ収集が集客施策のメインになるので、Googleでの返信対応や投稿を継続し、お客様の声をビジネスに活かしていきます。