「人が主役」のレストラン経営を支える、気づきと改善の源泉としての口コミコム

執行役員 秋山あゆ様

お話を伺った方:執行役員 秋山あゆ様

HUGE創業メンバー・秋山さんが語る、現場と本部をつなぐ口コミ活用と“人が活きる現場”を支える仕組み

情報の管理と活用に手が回らないもどかしさを解消したい

秋山さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

飲食業界一本ですね。料理を作って人に食べてもらうのが好きだったので、自然とレストランの世界を目指していました。新卒でグローバルダイニングに入り、最初はキッチンスタッフとして働いていました。

当時、提出した課題を、当時の副社長だった新川(現HUGE代表)が目に留めてくれて、直属の部下として商品企画などいろんな経験を積ませてもらいました。ただ、やっぱり現場に戻りたい気持ちが強くて、一度退職してカフェで働いていたんです。

その後、新川がグローバルダイニングを退社してHUGEを立ち上げるときに声をかけてもらい、創業メンバーとしてジョインしました。

 

現在はどのようなお仕事を担当されていますか?

広報・マーケティングの責任者として、国内外47店舗のマーケティングやPRを担当しています。 HUGEの世界観を伝えていくのが私の役割です。

チームは私を含めて2人ですが、外部パートナーやEC・動画などの担当者も含めると実質4名体制。少数精鋭で動いています。

SNSやグルメサイト、公式サイト「The HUGE CLUB」の運用や、47万人の会員に向けたCRM施策まで幅広くカバーしています。

あと、店舗の情報管理や原稿チェックもしていて…正直、口コミコムがないと生きていけません(笑)。

 

HUGEさんの店舗運営方針をお伺いさせてください。

はい。「個店主義」を大切にしていて、それぞれの店が地域に根ざし、お客様に合わせた運営をしています。

月に一度は全店舗のマネージャーと本部責任者を含めた、店舗経営会議を実施し、朝から売上やオペレーションの目線合わせをします。沖縄や地方の店舗にも出張して、顔を合わせて議論するんです。

「非効率」と思われるかもしれませんが、それがHUGEらしさ。人と人が関わるレストランだからこそ、こういう手間を惜しまない姿勢が大切だと思っています。

 

口コミコム導入以前にあった課題と導入理由を教えてください。

店舗ごとにブランド名が異なり、かつ店舗情報が一元管理されていませんでした。その結果、「Googleと食べログで営業時間が違う」といったお言葉をいただくこともありました。「お客様に正しい情報を届けたいのに、どこを見れば正解かわからない」という状況は、私たちにとっても大きな課題でした。

さらにコロナ禍では、営業時間の変更が日々発生し、情報の一括管理が急務に。「あのときに口コミコムがあれば…」と、今でも思います(笑)。

 

口コミ対応についても、実は各店舗ごとにバラつきがあり、全体としての傾向を掴むことができていませんでした。 どんな口コミがどう業績に影響しているのかを、社内で共有する仕組みもなく、情報の拾い方にもムラがある状態で……「なんとかしなければ」と感じながらも、日々の業務に追われて手をつけられずにいたんです。

そんな中で口コミコムの話を聞き、「これなら工数を削減しながら一元管理できる」と確信しました。 月額費用がかかっても、それ以上の価値があると感じて、導入を決めました。

 

実際に使ってみて、口コミコムのどんな点が役立っていますか?

まず、データからの“気づき”が多いです。あるお店では、カフェ業態として出していたのに、実際は「レストラン」で検索されていたり、「BBQ」を訴求していたのに、そこでは検索されていなかったり。自分たちが想定していたイメージと、お客様が見ている現実にギャップがあることがわかったんです。

他にも、業績が伸び悩んでいる店舗では、「どんな目的で来ているか」「どんな不満があるか」が検索クエリや口コミから見えて、それを元にメニューや接客を改善するケースもあります。

 

社内では、口コミをどのように活用されていますか?

以前は全店舗を見るのは難しかったのですが、口コミコムのデータなら、リアルな声が一目瞭然になりました。

今は、月に一度口コミコムのデータをCSVで出力し、店舗ごとの口コミをネガティブな順に並べて、指摘事項をハイライトしたレポートを作成しています。そのレポートは、社長も含めてみんなで見てます。生々しいコメントもあって(笑)、マネージャーにとっては耳が痛いこともあるかもしれません。

最初は口コミコムさんとの定例で、「どんな使い方がいいか?」と一緒に議論して始めたんですが、やってみたらすごく反応がよくて。 今では毎月の大事な“気づきの源泉”になっています。

 

口コミコムのカスタマーサクセスについてはどう感じていますか?

本当にここまで手厚く伴走してくれるとは思っていませんでした。
定例では、「こういう情報を引き出すにはこういうフィルターで見ましょう」とか、「次はここを掘ってみませんか?」とか、一緒に運用を育ててくれる感覚があって。
他社サービスも使っていますが、ここまで寄り添ってくれるところはなかなかないです。

「人が主役の組織であり続けたい」──HUGEが描く、これからの出店とチームづくり

 

今後の出店戦略について教えてください。

そうですね、今後は既存の“大箱”レストランに加え、よりコンパクトな業態にも力を入れていきたいと考えています。たとえば、100坪を超えるようなお店では、マネージャーを育てるにもそれなりの時間や経験が必要です。でも、もっと小さな規模であれば、次世代のマネージャーも育てやすい。会社の成長スピードを上げるため、良い選択肢だと考えています。

 

人材育成についても強く意識されているのですね。

はい。飲食業界全体として人手不足が続いている中で、この観点はとても重要だと思っています。実際に、業態によってはなかなか応募者が来ないという現実もあります。やはり、人は「自分が普段から親しんでいる場所」や「体験として身近に感じられる場所」で働きたいと思うものなんですよね。

だからこそ、日常の中で触れる機会が多く、“自分も働いてみたい”と思えるような業態をこれからも創っていきたい。その延長線上に、お店のファンが生まれ、働く人のファンも増えていく。そんな循環ができたらいいなと。

 

HUGEさんは、社内の文化にも独自の強さを感じます。

それはまさに、代表の新川が築いてきたカルチャーですね。「一生懸命働くことがかっこいい」と思える職場であり続けたいという思いが根底にあります。ある時、スタッフに“HUGEにいる理由”を聞いたら、「真剣に働くことを笑われないから」と答えてくれたんです。それを聞いて、本当に嬉しかったですね。

どんなに良いシステムやツールがあっても、やっぱり主役は“人”だと思っています。ありがたいことに、サービスの質やスタッフの接客を外部から評価していただけることも増えてきました。最近では、口コミで店舗やスタッフへのコメントを見てからHUGEに応募してくれる人もいます。

 

口コミが採用にもつながっているのですね。

そうなんです。社長のYouTubeを見て「この会社で働きたい」と思ってくれる方もいますし、応募者も口コミを見ている方が多いです。「このお店で接客を受けて、自分もこうなりたいと思った」と言ってくれる人もいます。

だからこそ、これからも“思わず口コミしたくなるようなサービス”を、現場で提供し続けたい。私たちにとって口コミは、お客様の声であると同時に、未来の仲間と出会うきっかけでもあるんです。